8月19日、自動車技術サプライヤーの株式会社ヴァレオジャパンが女子中高生向けの体験型イベントをヴァレオジャパンつくばテクノセンターで開催しました。これは内閣府男女共同参画局が推進する「理工チャレンジ(リコチャレ)」の一環として行われたもので、将来の進路を考える若い世代が、最前線の自動車技術やエンジニアの仕事に触れながら、ASV技術が私たちの暮らしや安全にどのように貢献しているのかを学びました。

「未来のクルマを知りたい」から始まる挑戦
今回参加したのは中学生・高校生8名とその保護者。生徒たちの参加理由は「自動車テクノロジーについて学びたい」「未来のクルマを知りたい」「クルマについてもっと知りたい」などさまざまです。
参加者のほぼ全員がASVやADASという言葉を聞いたことがありませんでしたが、まずは座学で動画も活用した説明を受けると、その価値を直感的に理解していく様子が見られました。
夜間の安全を支えるサーマルカメラ
サーマルカメラは、人や物体が放射する熱エネルギーを検知し画像化する技術です。暗い夜道でも歩行者や自転車を発見しやすくすることで、安全運転を支援します。
参加者からは、「夜に自転車に乗っている時でも、クルマのほうで気づいてくれるのはすごい」という感想が聞かれ、通学シーンでのメリットを実感した様子でした。

衝突被害軽減ブレーキ(AEB)
AEB(衝突被害軽減ブレーキ)は、前方の車両や歩行者などとの衝突の危険を検知し、ブレーキ操作を支援する機能です。現在、多くの車種に搭載され、交通事故削減にも大きく貢献しています。
開発担当者からは、システムが1秒間に36枚ものカメラ画像を認識しながら状況判断を行うことなどが紹介されました。生徒から機能が衝突直前で作動することについて「結構ギリギリまで行くんですね」との感想が寄せられ、「これはあくまで緊急のブレーキ操作で、日常に使うものではないので、早めにゆっくり止まるようには設計していません」と、自動運転と誤解されることを防ぐ工夫の説明がありました。
体験した生徒からは、「急ブレーキをかけてでも止まって命を守ったほうがいいというのがすごく分かった」「自転車や高齢者のためにすごく役立つシステムだなと思った」といった声が上がりました。
自動駐車支援システム
駐車は多くのドライバーにとって苦手意識のある場面です。今回紹介された自動駐車支援技術では、車両が周囲を認識しながら自動的に駐車をサポートします。
さらに、自宅の駐車経路を記憶する機能や、狭い道路を事前に学習した経路に沿って自動で最大200mまで後退する機能など、ドライバーの負担軽減につながる技術も紹介されました。
ある生徒は「これがあれば免許を取るときの不安もなくなる」と安心顔でしたが、ヴァレオ担当者からは「いや、免許を取るには、駐車はちゃんとできないとね」とごもっともなご指導がありました。
幼児置き去り検知レーダー
ミリ波レーダーを活用し、子どものわずかな呼吸などの動きを検知することで車内への置き去りを防ぐ技術も紹介されました。
事故を未然に防ぐ技術が、衝突回避だけでなく幅広い分野へ広がっていることを実感できる内容となりました。
技術だけではなく、未来を考える機会に
イベントでは、実際にテストコースで衝突被害軽減ブレーキ、自動駐車支援、サーマルカメラの体験に参加し、開発に携わるエンジニアとの交流も行われました。
走行体験では、運転経験のある保護者の方も興味津々の様子でした。初めて体験するASVの動作に「こんなこともできるのですね。自分も年をとると運転能力がだんだん落ちていくと思うのですが、そのサポートをこういった車がしてくれると、車に乗る楽しみがこれからも持てる気がして、とても希望が持てます。」という声が寄せられました。
最後にヴァレオ担当者から、「今勉強していることは将来につながっている」「興味を持つことが目標につながる」といったメッセージが参加者に向けて送られ、理工系分野で働く姿を具体的にイメージできる機会となりました。
ヴァレオジャパンでは、次世代を担う若者に対し、実際の技術や働く人との接点を提供することを重視し、このような体験型イベントを継続して実施しています。
若い世代に伝えたいASVの価値
近年、ASV技術は急速に普及しています。しかし、その性能や役割を十分に理解し、適切に活用することが重要です。国土交通省のASV推進計画でも、「正しい理解と利用の徹底」が重要なテーマとして掲げられています。
今回のイベントは、若い世代が将来の進路を考えるきっかけとなっただけでなく、ASVが安全な移動を支える身近な技術であることを親子で学ぶ貴重な機会になりました。
リンク:ヴァレオ リコチャレ2026





