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【ASV1万人調査】高齢ドライバーの課題を考える

【ASV1万人調査】高齢ドライバーの課題を考える

国土交通省が取り組んでいるASV推進計画では、本年2月9-16日に全国10,000人の男女(有免許者)を対象に、自動車の先進安全機能に関する認知度や利用の状況についての調査「令和5年度 ASV機能に関する調査」を行いました。

その調査結果の分析を含むレポートが、第一生命経済研究所から発表されました。

「高齢ドライバーの課題と先進安全技術 ~安全性と移動手段確保のソリューションとしてのASVを考える」
第一生命経済研究所 常務取締役 ライフデザイン研究部長 首席研究員 宮木由貴子氏

レポートでは、高齢ドライバーに関する課題を多角的に考察し、ASVの普及と理解度向上への期待が示されています。

<執筆者コメント>

高齢ドライバーが絡む事故が報道されるたびに、高齢者の免許返納や運転継続が議論になります。特に公共交通機関の減・廃路線が続く地方部では、日常生活の維持に自家用車は欠かせず、「池袋自動車暴走事故」で返納者が急増した2019年以降、運転免許返納者数は減少傾向にあります。

現在、高齢の父親の運転継続について悩む家族が多いですが、今後は女性の有免許者が増加する上、身寄りのない高齢単身世帯が増加して安全を気にかけてくれる家族がいない人も増えていくと予想されます。

高齢者では不注意というよりは「間違え」による事故が多いとの特徴がありますが、そうした課題のソリューションとして期待されるのがASV(先進安全自動車:Advanced Safety Vehicle)です。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置は、国産の新型車を対象に2021年11月から義務化され、今月から輸入車の新型車にも搭載が義務化されます。しかし、高齢者では車の買い替え意向も高くない上に、機能搭載車を利用する人の理解度も不十分であることが国交省のデータから明らかとなっています。今後、こうした課題に対して社会的関心を高め、運転の安全性を高めていく努力が個人としても社会としても求められます。
(筆者は国土交通省物流・自動車局の第7期先進安全自動車(ASV)推進検討会 普及啓発手法検討 TFメンバーでもあります)

レポートの中で触れられている分析の詳細データをこちらからご覧いただけます。

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第一生命経済研究所レポートをご紹介。高齢ドライバーの課題ソリューションとしてのASV。